不妊原因ベストナイン
不妊原因のランキングを以前は、相撲の番付けにしましたが、今回は交流戦で盛り上がる野球になぞらえてみました。
1番、ライト、子宮内膜症。チョコレートのう胞などがないと、見落とされやすいのですが、確実に不妊の原因になっていることが多く見逃せない、イチロー的存在。
2番、ショート、原因不明(長い不妊期間)。一般検査では異常がなく、病院によっては「そのうちできるよ」と言って放置することもありますが、長い不妊期間の場合は、検出されない異常が隠れている(卵管のピックアップ障害や受精障害、など)ことがおおく、放置できない、いぶし銀的存在。
3番、キャッチャー、卵管閉塞。やはり、出会いの場である卵管の重要性は言うまでもなく、妊娠のための要。早期の検査をおすすめします。
4番、ピッチャー、高齢(年齢)。ずばり、40歳以上は、やはり年齢だけで妊娠率低く流産率高い、ということになります。プロ野球ではありえない、エースで4番。
5番、サード、精子異常。御主人の方に原因がある場合も、一般治療には限界が。数回の検査であまり状態が改善しなければ早めのステップアップを。
6番、セカンド、PCO。PCOは多のう胞性卵巣症候群の略ですが、頻度的にはかなり多く重要な原因の一つです。排卵誘発に反応してくれればすぐ妊娠される方もありますが、卵の質が良くならない場合もあり、注射を打てば多く育ちすぎてOHSS(卵巣過剰刺激症候群)という副作用が強く出る方もあり、なかなかうまくいかない場合もあります。
7番、ファースト、子宮筋腫。小さなものだと放置されやすいが、あなどれない存在。手術で摘出した場合、50%くらいの方が妊娠されますが、妊娠の邪魔をしている筋腫かどうかの判断に迷う場合も。しかし、他に異常ない場合は手術にトライした方が結果が早く出ることも。
8番、センター、子宮内膜ポリープ。内膜ポリープがあってそのままで妊娠される方もありますが、取ってみると意外にすぐ妊娠が成立することがある、意外性のある存在感。ポリープを取る子宮鏡手術で大量の水で子宮内を洗うので、卵管も通水されるのでは、という見方も。
9番、レフト、高プロラクチン血症。軽い排卵障害の場合、クロミッド、セキソビットなどの内服をするまでもなく、カバサールだけで妊娠される方も多いです。しかし、他の因子と合併すること多く、見逃せない存在ではあります。
以上ですが、代打の切り札として、子宮腺筋症はあげておきます。普通の内膜症以上に、着床障害の原因になるのに筋腫のように摘出が容易ではないため、あった場合かなり治療が難しくなります。
野球のわからない方への説明としては、重要度は、4、3、5、1、6、7、2、8、9、といった順番です。御主人にでも聞いてみてください。
サッカーは私も詳しくわからないので、重要度ランキングは今回で終わりにします。