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卵管鏡下卵管形成術(FTカテーテル法)について

卵管鏡下卵管形成術(FTカテーテル法)について

この治療(手術)は片側または両側の卵管が根元で閉塞している方に行います。両側が閉塞している場合、体外受精を行うことが選択肢のもう一方にありますが、卵管を開通させて自然妊娠を望みたい、という方にはおすすめの治療法です。開通後1年以内の妊娠率は30%前後と言われており、体外受精の妊娠率にも匹敵します。

しかし、開通しても機能しないクラミジアによるダメージを受けた卵管なども存在するため、子宮外(卵管)妊娠となってしまうこともあります。ですので、治療の御希望には慎重な検討も必要です(卵管の遠い方:卵管采側が詰まっている場合には腹腔鏡手術が適応です)。

高額療養費制度が適用になります。卵管鏡下卵管形成術の際の高額療養費負担の限度額は月収によって違っており、3万5千円~17万円くらいの幅があります。手術の際にはご自分の限度額を保険証の発行元にお問い合わせの上ご確認下さい。

-方法-

緑色のバルーンが閉塞部分を拡張して開通させます。

カメラは大変細く、バルーンの中を通過して卵管内の様子を観察可能です。

麻酔をしたのち子宮口から卵管に入れるカテーテルを挿入して行き、子宮内で卵管の入り口を探します。そこで詰まっている部位まで細いバルーンという風船(青い管の先から出てきている緑色の部分:写真1)を入れて行きます。

そして、狭い部分は風船をふくらませて拡張します。これはPTCAと言われる、狭心症や心筋梗塞の治療で心臓血管をバルーンで拡張するのと同じ原理です。そして、開通したのちにあとから開通した部分の卵管内を0.3mmの卵管鏡という細い内視鏡(写真2)でのぞくのです。この時、癒着がひどかったために卵管内のダメージが大きそうだ、などの情報が得られます。

卵管鏡という言葉だけだとカメラでのぞくことが中心のように思われがちですが、バルーンで拡張してつまりを取ることが治療であって、カメラで診るのは拡張出来て開通した場合に後から行うことです。

なお、当院では開通後の卵管内を卵管鏡で診るだけでなく、卵管造影による開通の確認も同時に行っております。

卵管性不妊の方で、すぐの体外受精には抵抗感がある、という方は検討されても良い治療法ではないかと思います。

 

卵管鏡下卵管形成術の実施実績
平成22年 4件
平成23年 13件
平成24年 12件
平成25年 10件
平成26年 24件
平成27年 13件
平成28年 22件
平成29年 14件

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